おかしのページフキを使ったお菓子
 長く,白い雪がつもっている北国に,春が来たことを知らせてくれるのがバッケャ(フキノトウ)です。田植えもすみ,木々の緑がいよいよふかくなると,そのフキノトウも咲き終わり,根本から出たフキが太くたくましく生長し,大きな葉を広げるようになります。
 秋田は,秋田フキと呼ばれる大フキの産地で,大きなものになると,茎の回りは20cm,茎の長さは180cm,葉の直径は80cmにもなります。茎の外側の皮はうす緑色をしていて灰白色の毛がはえています。植え付けたフキは,5年くらいで新しくしますが,一番多く収穫でさるのは植え付け後,3年目くらいと言われています。昭和14年ころは,秋田フキが,たくさん作られていました。
 次の文は,その時の様子です。
 フキの刈り取りは朝露のあるうちの仕事です。囲いの葦すだれを開け,女の人たちは林のように立ち並ぶフキを鎌で一本一本刈り取ります。男の人たちは,それを小屋と家の土間に運び入れます。フキのにおいがいっばいに漂うなかで,大・中・小に分けられていきます。分けたフキを束ね,重さを量ってから,荷馬車(荷物をつめるところがついていてそれを馬が運ぶ車)に積んで,秋田市内のお菓子屋さんに運びます。お菓子屋さんでは,これでフキの砂糖漬けを作るのです。
 当時は,今のような観光ブームではありませんでしたが,フキが秋田名物として知られていたせいかシーズンになると,東京の新聞,雑誌社からたくさん取材に来ました。そのフキの砂糖漬けも,戦争中は砂糖が手に入りにくくなり,戦後は,食生活がガラリと変わったため,あまり作られなくなりました。
フキを使ったお菓子
○フキの砂糖煮
 さっとゆでて皮をむき,5cmくらいに切ってたっぷりの砂糖で煮上げます。最後に梅白酢を加えて仕上げるので,何年たってもかびません。作ってから30年たったものを今でも保存していますが,女性客の間では好評です。しょうゆを加えて仕上げたものは,白ごまをまぶしてやき魚のつけ合わせによく使いましたが,今でも少し残っています。梅酢の優れたききめには,まったく驚かされます。
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