1.テーマ設定の理由
「福祉」については、以前から興味があり、私の夢でもあるものです。特に、秋田では高 齢化が進んでいますが、高齢者に対しての設備がまだ整っていないような気がします。ですから、みなさんが高齢者社会に対してどのように思っているか、バリアフリーをどう思っているか、また、私たちはこれからどのようにしていけばよいのかということを、学習を通じて考えてみたいと思ったからです。
2.調査の方法
(1)福祉施設(中央シルバーエリア)の訪問
(2)アンケート調査
(3)インターネット
3.実際に調査したことのまとめ
(1)中央シルバーエリアを訪問して
私が訪問したところは、デイサービスセンターというところです。そもそも〔デイサービス〕とは、家庭にいる寝たきりや体の弱いお年寄り、重度の身体障害者の方に日中、入浴・給食・介護などを行うことです。その中でも、通所サービス(リフト付きバスで送迎し、入浴・食事・休養・レクリエーションなどを行うところ)で来ている方々のところでした。はじめは、どういった接し方をすればいいのかよく分からくて、おろおろしてしまいましたが、近くにいたおばあさんが声をかけてくれたおかげで、私も楽しく、おばあさんたちと会話する事が出来ました。やっぱり、誰かが話しかけてきてくれるというのはとてもうれしいです。ここに来ていたお年寄りの方々は、とても明るくて元気な人たちばかりでした。実習途中、ちょっとしたレクリエーションをやったけれど、みんな生き生きとしていて楽しそうでした。見ているこっちも楽しくなってくるほどでした。
*ここではどのような仕事をしているのか。また、大変なこと・うれしかったことなど
*主な仕事→食事、排せつの介助。着替え、お風呂の介助など。
大変なこと→コミュニケーションが、うまくとれないときがある。理解してあげることはとても大切だけれど、難しい。
嬉しかったこと→「ありがとう。」「おつかれさん。」などと、声をかけてもらったときやいつも笑わない人が笑ってくれたときはすごくうれしい。
気を付けていること→けがをさせないように介護する。食中毒はもちろん。
*高齢者の介護の原則6カ条*
@ ひとりぼっちにさせないことが大切
家族の一員という原則を守って、できるだけひとりにさせないように団らんの時を大切に。
A 「自分でやりたい」という気持ちを大切に・・・
やさしさのあまり、ついついできる部分まで手を出してしまいがちですが、時間がかかっても、自分でしようとしているのを見守ってあげることもひとつのやさしさ。
B 小さな変化を見逃さず健康状態を観察する
お年寄りの病気は症状が軽くても進行していることがあります。みずから訴えられないときもあるので、お世話する人はつねに健康状態に注意する。
C 聞き上手・話し上手になる
お年寄りの話は、同じことのくり返しや耳が通じないことなどで一方的になりがち。会話をするときは、何を言いたいのかよく聞き、ゆっくり話しかける。
D 目の高さの介護を心がける
お年寄りに威圧感を与えないよう、お年寄りの目の高さでお世話をする。
E 介護は声をかけてから・・
お年寄りを不安にさせないように、お世話をするときは何をするのか声をかけてからする。
*寮母さんたちの場合は・・・・・*
みんなにまんべんなく声をかける。信頼関係ができるまでは、敬語で話す。などと、いろんな人たちが接し方に気を付けながら高齢者の方たちをケアしています。私が訪問した中央シルバーエリアでは、『アソビリー』というのがあります。ここでは、「リハビリ」といって、体の機能を復活させるのではなく、『アソビリー』といって、今ある体の機能を“維持”しようというものです。このように、たくさんの工夫をしながら介護を行っているわけです。
(2)アンケートで調べて分かったこと
今回の総合学習に役立たせてもらうため、2年生全員とその保護者の方々にアンケートに協力してもらいました。急なアンケートだったにもかかわらずたくさんの人たちが協力してくれて、とてもうれしかったです。どうしてこのアンケートを行ったかというと、みんなが福祉に対してどう思っているか、福祉のことをどれだけ知っているのかなどということを知りたかったからです。また、保護者の方々には、ボランティア活動に参加したという人がたくさんいて驚いてしまいました。その活動も様々でこんなボランティアもあるということを教えてもらい、まだまだ知らないことがたくさんあるんだなとあらためて実感しました。でも一番うれしかったのは、アンケートの最後に「がんばっ」などとコメントがかかれていたことです。本当にとてもうれしかったです。
こうして書いてもらったアンケートを少しまとめてみました。まとめた結果は次のとおりです。
アンケート結果 <中学生用>
Q、ボランティア活動をしたことがあるか?また、活動をしてみてどう思ったか?
・福祉施設は、お年寄りにとってやすらぎや生きがいのあるところなんだなぁ。
・高齢者と接してちょっと大変だったけれど、そのうち気軽に話せた。
・楽しい、「ありがとう」言われてうれしかった。自分もやってて楽しかった。
・結構難しかった。最初は何をしたらいのか分からなかった。
・他人がやっていると関係ないと思うけれど、してみると、難しくて大変だと思う。
・肉体的なもので疲れた。人のためかと思うと楽しかった。
★多くの人が楽しかった、おもしろかったと答えていた。みんな楽しんでやっている。
Q、ボランティアをやってみたいか?
やってみたい 25人
やりたくない 5人
★アンケートに答えたほぼ全員の人がやってみたい、またやりたいと答えていた。
Q、今、私たちにできることは?
・高齢者や困っている人を見つけたら、助けてあげる。
・高齢者の方々と接する機会を多くする。優しく接し、思いやりを大切にする。
・積極的にボランティア活動に参加する。
・老人に優しくしてあげたり、環境に気遣うなど、もう少し積極的に福祉に関わる。
・体の不自由な人たちのために、アルミ缶やプルタブを集めて寄付。
★「ボランティア活動などに参加する。」と答えた人が多かった。何事も、差別的な目で見ず、温かい目で見守ってあげることが大切だと思った。
アンケート結果<保護者用>
Q、どのようなボランティア活動をしたのか?
・海岸のゴミ拾い。 ・街頭での共同募金協力。
・施設の仕事の手伝い。
・救護施設へ週一回行き、活動の手伝いをする。学童保育所へ行き、ともに遊ぶ。
Q、どうしてボランティア活動をしようと思ったか。
・会社が力を入れているということが第一。でも、心ない人に汚された海や街をほってお けないというのが大きかった。
・ボランティアと言うよりは、勉強させてもらうつもりで行った。
・最初は何となく。その時は深く考えずに、友達と参加してみた。
Q、これからの福祉に期待すること。こうなってほしいなど。
・健常者、障害者が分け隔てなく生きていける社会になって欲しいと思う。
・強制したり、意識したりすることなく、自然な形ですべての人々が、幸せに生きていけるような世の中がつくられていくことを望む。これからの日本を福祉国家に・・・・。
・たくさんの福祉に興味を持ち、生活しやすい社会になってほしい。
・高齢者のニーズにあったサービスや、その家族が生活しやすい社会に・・・。
★このほかにもたくさんの考えがあって、驚いてしまいました。みんな考え方は違うけれど、【福祉】ということに対してそれぞれしっかりと考えているんだなぁと思いました。
4.調査結果から分かったことや課題 
秋田では、日本一高齢化が進んでいる県です。秋田県福祉保健部高齢福祉課の調べによると、秋田市の総人口315,463人に対し、65歳以上の人口は51,571人にも上ります。また、県の高齢者の人数は、全国20,508(千人)中、264(千人)もいることになります。どうして、秋田は、こんなにも高齢者が多いのでしょう?
右の図は、秋田市における高齢者人口の推多のグラフです。(多少古いが)昭和45年と比較すると、毎年確実に増えていっています。まず、高齢者がどうして増えたかというと、医療技術の進歩や豊かな生活で、平均寿命が延びたということが1つ考えられます。また、一家族あたりの平均世帯人員も減少しています。しかし、それとは反対に高齢者世帯の割合は、急激に増加してきています。このような現状には核家族化が進行し、老人と同居する家庭が減ってきたということがいえます。
高齢化社会は近い将来といわず現在も確実に進行中です。高齢化社会を支える生産年齢となるであろう私たち中学生も真剣に考えなければいけないと思います。
5.調査を終えて、感想と今後の課題
学習を通して、いろいろなことがわかりました。まず、アンケートでは、みんなが【福祉】というものをどう思っているか、これから私たちはどんなことをしていけばいいのかなどということが、よく分かりました。特に、保護者からのアンケートでは、私の知らないことがたくさん書かれていて、とてもいい勉強になったのでよかったです。
みんな一人一人が自分の意見を持って、ボランティアに対する意識を高めていけば、ボランティアなどが当たり前の社会になっていけると思います。今は、福祉に対してあまり知られていないし、改善されるべき事が、まだまだたくさんあるように思います。少しでも福祉に興味を持ち、積極的にボランティア活動などに参加するくらいなら、私たちにだってできるはずです。お年寄りや体の不自由な人たちが、ふつうに暮らせる社会は、誰にとっても住み良い社会だと思います。
6.調査に協力して下さった方々
中央地区老人福祉総合エリア 長澤さん
〈住所〉 特別養護老人ホームやすらぎホームけやき
〒010−1412秋田市御所野下堤5丁目1−5
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