2年1組  S・K
 
研究テーマ     
秋田県の伝統技術 
       杢目銅 <もくめがね>について 

 私は、<杢目銅> という、秋田県だけの伝統技術を調べました。
 <杢目銅>という言葉を聞いて「はっ?」と思った人もいると思いますが、その説明は後ほど。なぜ、“秋田県の伝統”というこのテーマで調べているかというと、私はもとからお祭りなどが好きだったし、調べていてもおもしろいと思ったからです。そしてもう1つの理由は、わたしたちの知らない“昔の秋田”の文化を調べたいと思ったからです。



★  御所野学院の校名板  ★
 これは、で、杢目銅でできています。
 杢目銅は旧藩時代(江戸前期)佐竹藩に仕えた秋田正阿弥伝兵衛(あきたしょうあみでんべえ)という人が、その技法を確立したとされる金属伝統技法の‘杢目銅’を製作した。 金、銀、銅などの種の金属を重ね合わせ、彫金と鍛金の技法を駆使しながら、漆芸風の杢目銅を出す技法です。これは、世界にも類のない秋田独自の伝統技法です。 

★中高一貫校の基本理念の一つでもある「郷土あきたを学ぶ」にふさわしい、新たなるものを創るという先達の情熱を感じ取ってもらいたい。

         題字   秋田市市長   石川 練治郎
 
 ☆上の文は、御所野学院の校名板の隣にあった杢目銅の簡単な説明と、石川市長さんの題字です。でも、この杢目銅の説明はちょっと難しいので、分かりやすく、なおかつ詳しく説明したいと思います。


  What’s  杢目銅?

杢目銅は、江戸時代につくられた我が国独自の技法です。仕上がった表面が木の樹木の様に見えることからこの様に呼ばれています。
 秋田県は、早くから銅が発見されて金属加工産業が発達し、銀の平戸細工や、この杢目銅をはじめとする銅細工が盛んであった地域である。杢目銅が秋田正阿弥系の仕事であることは有名であり、刀剣装具が数多くつくられています。杢目銅は漆芸品の堆朱(ついしゅ)の技法や中国の元時代の陶器に見られる練り込みにも通じるものがあります。
  なお、杢目銅は、<木目金>、<杢目金>とも書きます。


 
★★★  杢目銅のつくりかた   ★★★

,地金をつくる。
  2種類以上の地金を交互に重ねて溶接するもので、「おしゃか付け」とも呼ばれています。鑞(ろう)を使わないで金属が溶け合う寸前に加熱をやめて溶接する方法によって一つの塊をつくり、ハンマーで打ち延べながらドリルや鏨(たがね)で表面を彫り崩し、さらに平らに打ち延べるという行程を数10回くりかえして、目的の地金の厚みをつくります。
  注意する点は、一度に表面を深く彫らず、何度も何度も彫っては打ち延べ、だんだんと目を細かくしていくことです。このあいだにハンマーの力によって地金がさまざまな方向に動き、それが金属の自然な動きになるのです。そして次第に木目のような表情になったら完成です。だいたい平均1ミリの銀と銅、あるいは銅と赤銅を30枚重ねて約3ミリほどの地金に打ち延べるあいだに木目の文様をつくります。

2,
鑞付け
 鑞付けとは、鍛金の作品での加飾の基本とされていて、いろいろな金の素材のパーツを組み合わせた形を作品に作ることです。簡単にいえば、作品に模様をつけることです。
 一般のバーナーでは杢目銅の鑞付けはほとんど不可能です。坩堝(るつぼ)のような保温性の高いものの中で充分に熱を与えられる火床装置が必要となります。このときたっぷりと風を送り込んだり、微妙な風を調節できる鞴(ふいご)が便利な道具です。これは、旧来から伝わる仕事には大切な役割を果たしてきましたが、今日では使われることは少なく、刀剣の制作などで見られるのみとなりました。最近は火床として、電気炉などが使われるようになってきています。
 ガスコンロ、バーナーで加熱して鑞付けを行いますが、たとえば20枚(1枚当たり1ミリ)を目安に小さな重ね金をつくります。あらかじめ片面に鑞を裏引きしておき、充分にフラックスを塗ってしっかりと絡ませます。
 加熱しながら鑞が熔け始めたら、さらに差し鑞を行い、充分すぎるくらいの鑞をさします。鑞が不足すると地金の中に空気が残り、打ち延べの際に割れる原因になります。

3,重ね金への応用
 大きな作品を制作するには、それだけ大きな地金を溶接するわけですから、大変な作業となります。杢目銅の技法から生まれた重ね金による香合や水滴などの作品が近年多く見られるようになりました。また、重ね金を象嵌用(しょうかんよう)の紋金に用いた斬新な作品も見受けられます。
 この仕事は加飾技法である前に、地金づくりが仕事であるわけです。かなりの経験が必要とするため、簡単に地金はできませんが、美しい表情をもっている地金だけに応 用の可能性は多岐にわたります。

4,着色
 煮込み法で着色します。銅の地金を使用した場合、銅の着色具合で仕上がりをきめます。もしくは、使用した地金の中で、最も色が着きにくい素材を目安にして作業を進めます。
  *煮込み法・・・作品を煮込み液に直接浸し、鍋で煮込んで着色する方法。

        
こうして、杢目銅ができあがります。

  ☆   「金工の着色技法」          共著者   長野 裕・井尾 建二



 ★  ★  ★   感想   ★  ★  ★

 今回、<杢目銅>のテーマで調べましたが、なかなか情報が見つからず、前半はとても苦戦しました。ようやく、図書館で<杢目銅>が見つかりほっとしたのもつかの間で、レポート作成+発表原稿に追われ、やっとできました。はっきりいって、今回のレポート作りはやりがいありすぎでした。
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