小学校算数について 

算数A「主として知識に関する問題」の結果

 すべての領域での平均正答率が80%を上回っています。中でも公式を理解し、それを用いて面積を求める「図形」領域の平均正答率は90%を超えています。全国との比較では、「数量関係」で7ポイント程度、他の領域で4ポイント前後上回っています。
【 数と計算 】問題 1、2、3、4

 整数、小数、分数の四則計算の技能については、約90%と高い正答率でした。
 しかし、式から問題場面を選ぶことになると正答率が60%を下回り、演算の意味理解については課題があることがわかりました。
【 量 と 測 定 】問題 5

 公式を用いて平行四辺形や三角形の面積を求めることについての正答率は90%を超え、高い正答率でした。また、円の面積を求めることについても約80%の正答率を示しており、過去の本市基礎学力調査の結果を上回っています。このことから、基本的な平面図形の面積を求めることについてはおおむね身に付いていると言えます。
【 図    形 】問題 6

 三角形の三つの角の大きさの和が180°であることや、平行四辺形の定義や性質を理解していることについては、ともに約90%の正答率でした。このことから、基本的な平面図形の性質についてはおおむね理解していると言えます。
【 数 量 関 係 】問題 7

 伴って変わる二つの数量について、一方の数値を元に他方の数値を求めたり、それを表にまとめ規則性を読み取ったりすることについての正答率は約80%でした。これまでの本市基礎学力調査においても、二つの数量関係を類推する力が向上しつつあることがうかがわれます。

算数B「主として活用に関する問題」の結果


 活用に関する4つの力の調査結果を比べると、「物事を観察し、的確にとらえる」が約80%の平均正答率を示したのに対し、「筋道を立て、振り返って考える」「数学的に解釈し、表現する」は約50%、「分類整理し、選択する」は50%を下回るなど、やや低い傾向が見られます。全国との比較では、4つの力がそれぞれ3ポイント程度上回っています。

【 物事を観察し、的確にとらえる 】 問題 1(1)(2)、3(1)、5(1)(2)

 棒グラフや帯グラフから人数の大小や変化の様子を読み取るなど、目的に応じて情報を直接読み取ることについては90%台と高い正答率になりました。しかし、複数の情報を統合的にとらえることになると、正答率は70%台となり、多面的にとらえることに課題が残りました。
【 分類整理し、選択する 】 問題 3(2)、4(1)、5(3)

 目的に応じて、資料を分類整理し、特徴をとらえることについては、約90%と高い正答率になりました。一方、与えられた条件をもとに分類整理することについての正答率は約30%と低い結果になりました。その原因として、百分率の計算技能が十分定着しておらず、分類整理する段階まで至らなかったことが考えられます。
【 筋道を立て、振り返って考える 】 問題 1(3)、2、4(2)、5(3)、6(2)

 わかった事実を、振り返って考えることの正答率は約70%、情報を選択し、筋道を立てて考えることの正答率は約60%でした。筋道を立てて考えることに加えてその根拠となる考えを説明することになると、さらに正答率が下がりました。このことから数学的に筋道を立てて考えることに課題があることが明確になりました。
【 数学的に解釈し、表現する 】 問題 1(3)、2、3(3)、4(1)、5(3)、6(1)

 問題を解決するために、言葉や式を用いて表現すること、理由を説明すること、方法を説明することの正答率はいずれも約60%台であり、数学的な根拠や理由を文章で表現する力が十分身に付いているとは言えません。これまで本市基礎学力調査でも選択肢の中からふさわしいと思われるものを選択することはできるが、その理由を表現することが苦手な児童が多いことが指摘されています。






本調査では測れない学力との関連


 絵や図、式などを用いて自分なりに課題解決しようとしたり、一つの方法で解決できたら、さらに別の方法での解決を試みようとするなど、数学的な態度が少しずつ定着してきています。また、課題解決の過程や結果について、友達と話し合いながら学ぶことを好意的に受けとめている様子が見られます。
 一方、自分の考えを筋道立てて説明したり、友達の考え方を聞き取ったりすることが苦手な児童もおり、算数科におけるコミュニケーション能力については、十分とは言えない状況にあります。
 これらの状況と本調査との関連をみると、算数Aで各領域の知識・技能がおおむね身に付いていることが、本市の児童が既習事項を生かした多様な考え方を試みようとする態度につながっていると考えられます。一方、「筋道を立てて考え、表現すること」「数学的に解釈すること」に関わる力の正答率がいずれも50%台であることから、算数科におけるコミュニケーション能力を高めることが、本市の課題となっていると考えております。

質問紙調査の結果から<算数の学習について>


 約80%の児童が「算数の授業の内容がよく分かる」、90%以上の児童が「算数の勉強は大切だ」「将来社会に出て役に立つ」と回答しており、算数の意義を感じている児童が多い結果となりました。それに対して、「算数の授業で学習したことを普段の生活の中で活用できないかを考える」と回答した児童は約65%に下がるものの、全国と比較して4ポイント高い結果であったことから、算数と実生活を関連させて考えようとする児童が多いと考えられます。
 しかし、「算数の勉強が好きか」については60%台という結果となり「よく分かる」「大切だ」「役に立つ」と回答した結果と大きな差が見られました。このことから、考えたり、答えを導き出したりすることの楽しさを体感できる算数の在り方を、今後は探っていく必要があると考えます。

学習指導改善のための今後の方策

 整数、小数、分数の四則計算や、三角形や四角形の性質を理解し、角の大きさを求めたり、作図するなどの基礎的・基本的な知識や技能の習得については、今後も指導の充実に取り組みます。また、問題文から立式することについて、簡単な式に置き換えて式を考える活動など、立式のための有効な手だてを考える活動を一層重視していきます。

 筋道を立てて考えることや数学的に表現することについては、今後の学習指導改善のための方策として、単元の中に「じっくり考える時間」を意図的に設定したり、「○○だから○○になる」と理由をつけて意見交換するグループ活動を取り入れたりするなど、考える力・表現する力を身に付けるための機会を増やしていきます。また、日常生活の中から課題を取り上げた学習を展開するとともに、学んだことが実生活で生きて働くことを実感できる場を工夫し、子どもたちが算数をより身近なものとしてとらえることができる指導の充実を図ります。


 学習指導改善の方策 小学校算数版 (A4版 8ページ) PDFfile 1.7MB
   <平成19年7月 秋田市立小・中学校へ配付済>

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